キャンプ用の厚い鉄板がブーム!
ヨコザワテッパン、男前グリルプレート等々。
キャンプ用のテッパンが人気です。その中には厚さを売りにしているものも少なくありません。
なんとなく厚いのがいい気がしますが、実際のところどうなのか?を考えてみました。
厚い鉄板で肉を焼くと何かすごいことが起きるのか?
じっくり均一に熱が加わる
厚い鉄板を熱すると、徐々に全体的に温度が上がっていきます。
局所的に温度が上がるということはなく、均一にゆっくりと温まっていきます。
そこに食材を載せると全体的にムラなく熱を加えることができます。
それだけ?もっとこう美味しくなる秘密のしくみとかないの?って感じですがそれだけなんです。すごくいろいろな素敵なことが起きているわけではないようです。
厚い鉄板にはデメリットも
厚い鉄板はいいことばかりではありません。
- 重い
- 温まるのに時間がかかる
- 冷めにくく片付けがしづらい
厚いが故のデメリットもあります。
じゃあ薄い鉄板でも良くない?
厚い鉄板は重いし、そんなにすごく違いがあるわけじゃないし。なら薄い鉄板でも良くない?
薄い鉄板のデメリットが使ってみてすぐにわかりました。
歪むんです。しかも結構歪みます。
これではちゃんと料理をするどころではありません。また、火の当たっているところの温度がすぐに高くなるので焦げやすくなります。
厚い鉄板の良さは調理のしやすさにあるのでは
ゆっくり熱くなるため失敗が少なくなる
急に温度が上がらないので、調理に最適な温度をすぎてしまうということも少なくなるんですね。
そろそろ鉄板が熱くなったかな、というタイミングから温度が上がりすぎたというタイミングまでの幅が広い。
そのために失敗してしまうということも少なくなりますし、食材をおいてから最適な焼き上がりになるまでの温度になるまでの時間に余裕がでるんですね。その余裕の間に、ちょうど良い温度が食材の中心に届くことになります。
また、蓄熱性が良いので火を止めても熱が加わることになります。そのため生焼けになるということが少なくなります。
美味しい肉の焼き方の新常識、弱火で焼く
美味しいステーキの焼き方を調べると、どうも表面を強く焼いて肉汁を閉じ込めるという常識がちょっと疑わしいという説が出てきました。
http://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/2202
それに関連して弱火で焼いていくステーキの焼き方が注目されているようです。
弱火で焼いていって最後に強火で焼き色をつけるというものです。
http://www.ntv.co.jp/megaten/oa/20170521.html
これを厚い鉄板でやるとすると、表面温度がある程度低いところから肉を焼き始めて、頻繁にひっくり返しながら焼いていって高温になったところでいい焼き色をつけてフィニッシュということになるかと思います。
ただ、鉄板がある程度熱されていないと肉はこびりつきやすくなりますので、油をひく、肉を常温にするなど注意が必要かと思います。
実際に厚い鉄板と薄い鉄板で焼いてみた
自分が持っている2つの鉄板がちょうど厚いものと薄いものだったのでそれぞれで肉を焼いてみました。
焼いた条件としては
- 焼き始める前の加熱は2分
- それ以降1分ごとにひっくり返す
- トータル25分焼く
ちなみに屋外のタープ内です。結構風が吹き込んでくる中でやりました。屋内で焼く場合は25分もやってたらカッチカチになりますね。
厚い鉄板で焼いた場合
こちらはクレープ用に買った丸い鉄板。6mmあります。
2分の加熱後肉を置くと、まだジューっとは言わず、まだ表面の温度が低い様子が伺えます。
1分ごとにひっくり返していきます。
だんだんと熱が加わってきます。思ったよりも肉汁は外にでません。5分程度のところで表面に茶色い焼き色がついてきました。
そして25分。
側面が赤かったのでまだ火が通っていないかと思ったんですがむしろ側面だけ赤い。
熱が入りすぎたかと思いましたが、柔らかくてうまい!表面にはしっかり熱が入っています。
これは成功と言えるのではないでしょうか。
薄い鉄板で焼いた場合
こちらはクレープ用兼収納しやすい鉄板として買ったもの。
2mm程度の厚さです。
2分の予熱後焼き始めます。
鉄板はすでに温まっていてジューっという音がします。すぐに焼き色がつき始めます。
そして厚い鉄板と同じように1分ごとにひっくり返して25分。
表面は焦げまでいってしまいました。
見た目的には厚い鉄板で焼いた時とあまり変わりなく見えますが、実際食べてみると薄い鉄板で焼いた場合は熱が加わりすぎていました。ちょっとモサっとした食感。
考察
ちゃんとデータをとる実験ではないので主観になってしまうのですが、厚い鉄板の方が想定通り調理がしやすい感じがしました。
鉄板温度の上昇が緩やかで、それでいて最終的には高温になる感じが肉を焼くのにちょうど良い感じ。
表面の焼き色もしっかりつきながら焦げまでいかない、ちょうどいい感じで調理できる、というのが厚い鉄板の良さだと思いました。
逆に薄い鉄板ではこちらも想定通りではありますが中心だけが熱くなっているのでそこに肉を置いていると焦げてしまいます。また、表面の焼き色が焦げになるのが早いためそこで調理をストップしたくなります。そこでストップしてしまうと内部はまだ熱が加わりきっていないため食べても噛み切るのに苦労する感じになってしまいます。内部温度に注意していると今度は外が焼きすぎになるという感じ。調理が難しい感じがしました。
厚い鉄板があるとキャンプ料理がうまくいくので一つあるといいですよ、というところで締めたいと思います。
焚火料理に特化した焚火台を発売中!
X字のダブル五徳で焚火料理が楽しめる焚火台「焚火コンロXX」発売中です。
ベストオブベスト!個人的ベストキャンプ道具
今まで買ったものの中で本当に買ってよかったものをまとめた記事です。