チタンのフライパンの使い勝手は・・?
キャンプでのフライパンといえば鉄製のスキレットがイメージとしてあります。
登山ではアルミ製の軽量なものを使ったりしますが、チタンのものを試しに購入してみました。
買ったのは中国の通販サイトbanggood。(Naturehikeは中国のブランドなのです。日本のamazonでも取り扱いが始まったようです。amazonで買うよりもbanggoodで買ったほうがちょびっと安い2019/6/27現在)
Naturehikeのチタンパンのデータ
- 直径15cmと17cmのものがある(買ったのは17cmのもの)
- 重量123g(17cm)
- 素材:99.9%チタン
- サンドブラスト仕上げ(指紋防止)
- メッシュポーチ付き
Naturehikeのチタンパンで調理
コロンとして可愛らしいフォルム。サラサラとした触りごごちがいいですね。
なお黒くくすんでいるのはこの写真をとる前に焚き火にかけたせいです。本当はもっと綺麗です。
取っ手を伸ばすこともできます。
123gととても軽量なので持ち上げるのも軽々できます。
バーナーパッドを使います。バーナーパッドを使う理由としては2点。
1つは安定性アップのため、もう1つは熱の分散です。後でまた詳しく書きますがチタンの特性が関係しています。
この日はパプリカとなすを炒めてイナバのタイカレー(グリーン)と米をいれてチタンパンをそのままお皿として使いました。
もっと食材がくっついてしまうかと思いましたが思ったよりも食材はくっつきません。
ただ、熱はやはり中央に集中。バーナーの発火口が小さいのもありますが真ん中だけ焦げるのはバーナーパッドを使っていても回避できませんでした。
中央部分が焦げついてしまいました・・もっと弱火でやればよかった。
絶対に焦げつくということではなく、中央の熱の集中を意識して食材を避けたりよく混ぜたりすればよかったんだと思います。
調理器具としてのチタンの特性
チタンといえば軽くて硬いことが特性としてありますが、調理器具としての特性はどのようになっているのでしょうか。
それはこちらのサイトが参考になりました。
チタンの熱伝導率が小さいことによります。
チタンは手の熱が伝わりにくい=手から熱があまり奪われないのです。
純チタンの熱伝導率は17(W/mK)で、鉄の約1/4、銅の約1/23です。 そして、またチタンは温まりやすく冷めやすいのです。熱伝導が悪いのに温まりやすくさめやすいってのはちょっと不思議な感じがしますよね。でも、それとこれとは物理的には全然別の問題なのです。
単位質量の物質の温度を1度上げるのに必要な熱量を「比熱」といいますが、チタンの比熱は鉄やステンレス鋼とあまり変わりません。 ただ、チタンは比重が小さいので、単位体積あたりの1度上昇に必要な熱量(=「熱容量」)ということにして見てみると、同じ大きさ(=体積)の鉄やステンレス鋼の約6割の熱量で同じ温度だけ上昇させることができます。
つまり、同じ大きさの火にかけた場合、チタンの方が鉄やステンレス鋼よりも6割程度の時間で温まるということです。
熱伝導率が低いのに温まり安く冷めにくいという不思議な性質のあるチタン。
その性質のために、
火のあたっているところとあたってないところでは、熱伝導率の低さゆえ、温度にむらが生じます。振りが激しい料理でないと、 あっちは生焼け、こっちは焦げ付いちゃったなんてことになりかねませんからご注意。
名取製作所「チタンは冷たくない」より抜粋
まとめると、チタンは軽いのがメリットで、火のあたっているところだけが熱くなってしまうというフライパンとしての扱いづらさがあるところがデメリットと言えるかと思います。
また他にも錆びないという特性や融点が高いため焚き火でも使えるというメリットがあります。また、硬いという性質があるため金属製のタワシでこすっても大丈夫というのはアルミにはないメリット(ただしコーティングされていないものに限る)です。
調理器具としてはちょっと癖がありますがそこがまた面白いので、軽量な装備でいきたいときに使って行ってみようと思います。
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