スウェーデンの自然享受権
先日こんなニュースがありました。
スウェーデンが“国全体”をAirbnbに登録 どこでも自由に宿泊可能に (BuzzFeed)
要約すると、スウェーデンでは自然享受権というのが認められていて、個人が所有する非公開の庭や作物が植えられている耕作地、禁止された土地でない限りは入ってレジャーをしたりキャンプをしたりすることが認められているとのこと。国のPRとしてairbnbに登録したよ、スウェーデンの素晴らしい景色を楽しみにきてくださいね、というものです。
スウェーデンにある移動自由の考え方は、憲法で保障された「自然享受権」に基づく独自の制度です。スウェーデン語では「万民のもの」を意味するAllemansrätten(アッレマンスレット)と呼ばれ、文字どおりすべての人に対して与えられる権利です。スウェーデンに住む人だけでなく旅行者も、土地や土地の所有者に損害を与えたり環境を破壊したりしない限り、地方のあらゆる土地に自由に立ち入ることができます。多くのスウェーデン人にとって自然享受権は文化遺産であり、国の象徴とみなされることもあるこの権利は各地に古くからある慣習法に由来しており、その起源は中世まで遡ります。
Airbnbのプレスリリースにはこう記されていた。
「スウェーデンでは、あらゆる湖がプールに、山の頂は頑丈な岩のテラスに、草原は庭に、森はキノコやベリーがぎっしり詰まった食料庫になります」
いい言葉ですね。この一文を読んだだけでアウトドア好きはたまらなくなるんじゃないでしょうか。
ところで日本は?
日本ではもちろん私有地は不可。では自然(国有林)に立ち入ることは法的にはどのようになっているのでしょうか。
上にあげたページは中部のものですが、関東も東北もほぼ同じのようで、レジャー目的であれば事前の申請は不要、ということになっています。レジャーや登山目的であれば国有林へ入るのは自由だということになります。
おお、日本もそこそこやるじゃん、と思いましたが考えてみれば登山するのにいちいち申請が必要になってたんじゃ申請する方もされる方も大変ですよね。
そしてキャンパー的に気になるのは
「テントたてて泊まるのは駄目なんですかね・・?」
ということ。
結論からいうと駄目なようです。
テントを立てるということはその場を占用することになります。
公共の場所を占用するには事前に許可を得ていなければいけません。許可なく占用することは不法占拠となります。
ここがスウェーデンと日本との大きな違いですね。
テント立てて泊まりたいのに!
ということは野営は?
そうなんです、日本では違法なんです。とがめられてしまったら言い逃れは難しいです。
ただ、よほど目に余るとかでない限りは黙認されているのが現状のようです。
あと、山菜採りは?
こちらも同じく厳密に言うと違法です。こちらも同じく黙認されているのが現状。
販売目的で山菜をとる場合には申請して許可を得て、料金を納めて採っている場合もあるようです。
もっと許されたい
こうなってくるとなんだか窮屈な感じがしてきて、スウェーデンの許されっぷりがうらやましくなります。
ただ、法律というのは皆の権利を平等に守ることから作られていることが多く、法律で駄目と言われているからといって反発するわけにもいきませんね。
国民性もありますし、自然の中にいったらそこら中で野営している人がいるというのも気持ちがいいかどうか・・
うーん!
そこで考えられるのが自分の土地をもつこと。自分の土地であれば寝泊まりしようが生えているものを採ろうが自由なはず。
いずれマイ山を持つことを夢見て・・・(そして土地を所有することで発生する諸費用諸手続き諸税金から目を背けながら)
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